うさたんだ。
今日は保険の情報サイトでよく見かける「保険ランキング」について話そうと思う。結論から言うと、大半は恣意的な順位なので信じてはいけないぞ。
金儲け目当てのアフィリエイトだから
保険の情報サイトがランキングを扱いたがるのは、アフィリエイト(=成果報酬型広告)として収益が望めるからだ。 「○○保険 ランキング」などの検索ワードで上位表示できりゃあ、月100万円も夢じゃないからな。
決してお前さんたちにいい保険を紹介したい訳じゃないぞ。自分が儲けたいから作っているんだ。だから、アフィリエイト広告のある商品をランキング上位に置き、コンバージョン(成約)を狙う。保険の場合、資料請求ページと無料相談ページに誘導するのが主だ。
それを証拠に、アフィリエイト広告がない保険商品で1位~3位を埋め尽くしているランキングサイトなんて見たことがない。
人気も知名度もナンバーワンの商品にアフィリエイト広告がない場合、運営者は止むなくそれを1位に置くことはあるが、2位や3位には必ず対抗馬となるアフィリエイトありの商品を配置する。サイト運営者は絶妙なライティングスキルで2位や3位の保険「も」アピールしているだろう。予算のある運営者ならFP(ファイナンシャル・プランナー)や一般大衆の声を集め、中立的かつ客観的な説得力として機能するよう添えていることも多い。
懸命な読者諸君は、そんなサイトを信用してはならない。 もちろん、サイト運営者が本当に推せると思った保険にたまたまアフィリエイト広告があることは珍しいことではないし、それを掲載するのが悪いことだとは思わない。しかし、広告が絡んでいるならPR表記をしてほしいというのが一般論ではないか。
FPは本音で話しているわけではないから
保険を売らない、いわゆる独立系のFPの声が掲載されていても信用できるかは微妙だ。彼・彼女らは保険販売を取り扱う募集人でないのは確かだが、保険会社との距離が遠いわけではない。
ランキングサイトに登場する(そういう仕事にオファーがかかるレベルの)FPとなると、当然、保険会社主催の商品説明会や勉強会などに呼ばれ、関係を深めている。やや大御所になると商品開発アドバイザーのような立場で関わっているFPもいる。
そうなれば、縁のある商品を推したがるのは自然だし、否定的な意見など言いたくないに決まっているだろう。サイトに名前や顔が掲載されるなら尚のことだ。
つまり本音を言えるFPはごくわずかなのである。
しかし、FPの身になってみれば理解はできる。クソな保険をクソと罵ってもなんの得もないしな。どこかでその保険の担当者と会ったとき、嫌味を言われるかもしれない(うさたんは経験あり)。保険会社を敵に回して得られるメリットは一つもないのである。
FPが保険に詳しいとは限らないから
うさたんの経験からだが、FPだからといって保険の個別商品を逐一チェックしている訳ではない。彼・彼女らの仕事はあくまで総合的な資金計画のサポートであり、保険の新規加入や見直しはそれらを構成する一要素に過ぎない。得意分野だって各々違う。
なので、保険の基本的なしくみは理解していても、雨後の筍のように出てくる保険の新商品を追っているFPは意外に少ないのである(暇なFPはやってるかも)。
ベテランFPでさえも、保険商品のチェックは年に1回。それもランキング関係の仕事があるから仕方なく調べる、という状況が現実としてある。だから、は?これ?という商品に的外れな批評をしたりもする。
また、こう言うと元も子もないが、FPは選ばれた者だけがなれるような手の届かない職業ではない。資格試験も難しいとは言えず、まあ玉石混交なのである。うさたんよりも遥かに保険にうといFPなんて山ほどいるぞ。
まとめ:ランキングサイトは参考にとどめよう
ランキングサイトは恣意的に操作されているうえ、脇を固めるFPのコメントも当てにならない、提灯記事ならぬ提灯コメントの場合もあると述べた。
懸命な読者は決して鵜呑みにせず、どんな保険商品が販売されているのか、そのラインナップをチェックする程度の目的で眺めておけばいいだろう。
余計な情報を入れたくないという人は、そもそもランキングサイトなど閲覧しないのもオススメだぞ。自分で頑張って調べるのが一番だが、難しければ信頼できる専門家に相談するのも手だ。先生!と呼びたくなるほど優秀なFPがたくさんいるのも確かなのだから。