うさたんだ。
多くの人が勘違いしているのだが、「個人賠償責任補償は特約でないと加入できない」は誤解だ。扱っている保険会社は存在する。
事実、うさたんは楽天少額あんしん保険の「個人賠償責任プラン」に加入している。
保険料が安く、示談交渉サービスも付いていてお勧めだが、加入するには楽天銀行の口座を作らねばならず、楽天ユーザーでないと微妙だろう。クレジットカードに付いている個人賠償責任保険にも良いものがあるが、同じ理由で積極的には紹介しない。
純粋に保険のみを契約したいという人へ向けて、うさたんはJA共済と共栄火災を紹介する。
JA共済の賠償責任共済とは
JA共済の賠償責任補償は、一般的な「個人賠責」のほか、農家包括特約付個人賠責、一般賠責、借家人賠責、携行品損害と計5つの補償が付いているのが特徴だ。ほとんどの人には個人賠償責任補償だけで十分だと思うが、せっかくなのでざっと要約するぞ。
- 農家包括特約付個人賠責
家畜の逃走など農業に関するトラブルに備える - 一般賠責
お客さんが食中毒を起こしたなど業務上の過失に備える - 借家人賠責
賃貸のマンションで寝タバコ→火事など借家人とのトラブルに備える - 携行品損害
旅行中など国内を外出中にカメラが壊れたなど身の回り品のトラブルに備える
より詳細は公式サイトhttp://www.ja-kyosai.or.jp/okangae/product/human/の最下部右にしおりやリーフレットのリンクがあるので見てほしいのだが、一応、補償内容を表にまとめた。
支払限度額 | 掛金(年払) |
---|---|
1,000万円 | 1,430円 |
2,000万円 | 1,570円 |
3,000万円 | 1,650円 |
4,000万円 | 1,710円 |
5,000万円 | 1,760円 |
※免責金額1,000円 |
最高補償限度額が5,000万円というのは、最近の高額賠償事例を見ると少々心もとないが、年払1,760円(月約150円)だし、こんなものかなとも思う。交通傷害保険など余計な補償を付けたくない私はこの商品に食いついたので、JA共済に問い合わせてみたところ……
入れなかった。
正確には、私の住まいにあるJA共済では取り扱いのない補償だった。JA共済という組織は縦割りで、地域によって取扱商品が異なるらしい。
その代わり、『共栄火災』の個人賠償責任保険を紹介された。JA共済は共栄火災の代理店資格を持っているのだ。
共栄火災でも単体で個人賠償責任保険に加入できる
JA共済に出向いて話を聞きに行く前に、共栄火災の公式サイトを見てみたが、個人賠償責任保険に関する記載は見当たらなかった。
不思議に思いコールセンターに問い合わせてみると、「取扱は確かにあるがすべての商品をHPに載せているわけではない」という回答。「あんまり売れると困るからですか?」と聞いたが答えてくれなかった(当然)。
さて、共栄火災の個人賠償責任保険はJA共済のものとは少し異なる。というより充実している。
支払限度額 | 保険料(年払) |
---|---|
1,000万円 | 1,500円 |
3,000万円 | 1,740円 |
5,000万円 | 1,850円 |
1億円 | 2,000円 |
ご覧のとおり、最高補償に1億円が選べるのは大きい。5,000万円でも十分な額ではあると思うが、保険料はほぼ変わらないので迷わず1億円を選択すべきだろう。JA共済と違って免責もない(まあ大した額ではないが)。
私のサイトで一貫して伝えている自転車保険に対するスタンスを繰り返すが、自転車保険事故で恐ろしいのは自分が加害者になり、多額の損害賠償責任を負ったときである。自分のケガの治療費など損害賠償費とはケタが違うのだ。
よって、個人賠償責任補償だけがあればいいので、自動車保険や火災保険の特約で付けている人、クレジットカードの付帯保険で十分な補償を付けている人なら、わざわざ自転車保険から加入する必要は薄いと言える。
以上から個人賠償責任補償を単体で欲しい人にとって、JA共済や共栄火災は選択肢の一つに入ると思う。
ただし示談交渉サービスはない
そう、ここがJA共済と共栄火災の商品の気になるところだ。
示談交渉サービスがないということは、事故の相手方との交渉を基本的には自分でやることになる。スムーズに進めば良いが、加害者-被害者間なので感情的にもなるだろう。
最近の個人賠償責任補償にはたいてい付いているサービスなので、これがなしというのは正直惜しいと思う。
とはいえ、示談交渉サービスがないと全然ダメ保険かといえばそうではない。現実的に、保険会社や代理店は指を加えて見ているわけではないし、アドバイスを求めればきちんと応じてくれるはずだからだ。
それでも不安……という人にはお勧めできないが、昔は示談交渉サービスなんてなかったし、うさたんはさほど気にかけていない。
まあ、そんなこと言いながら楽天少額あんしん保険を選んだのだが(笑)。