自転車販売の大手・サイクルベースあさひとau損害保険がタッグを組んでできた自転車保険。株式会社あさひが代理店となり、au損保が引受保険会社となる。
どんな商品なのか、サイクルパートナーの公式サイトに沿ってレビューしたい。
個人賠償責任補償は最大2億円
自転車保険の肝となる個人賠償責任補償は最大2億円まで。そして示談代行サービス付き(賠償事故解決特約)。
昨今の目ん玉が飛び出るような損害賠償請求額を鑑みても、十分に安心な金額と言えるだろう。
au損保がサイクルベースあさひと一緒に開発した…だから何?
全国チェーンのサイクルベースあさひと共同開発したことをアピールしている。『「ずっとあなたの側にいるパートナーでありたい」というあさひの強い想いがこもっています。』と書いてあるが、同ショップがその規模を活かした膨大な自転車事故データを収集・保有しているならともかく、単なる「強い想い」しかないなら、そんで?という感じである。
そもそも、サイクルベースあさひと聞いてあなたはそんなに安心するのだろうか? 自転車なんてショップにこだわりなく近所の店に買いに行く人がほとんどではないのか。うさたんはこういう嘘くさい文言が大嫌いだ。優秀な保険なら、そのへんのニートが考え出したものでも安心である。
万一のケガの補償は自転車搭乗中のみ!
この保険は、例に漏れず交通事故傷害保険とセット販売になっている。ケガの補償は必要な人と不要な人が分かれるため、選択できると嬉しかったが、交通事故傷害保険が適用されるのは「自転車に乗っている間の事故」と限定されているのは評価に値する。
なぜ評価するか? 保険料に影響するからだ。交通事故傷害保険が不要だと思っているうさたんでも、補償が限定的になることで保険料の負担が減れば、「ま、いっか」という気になる。
保険料は一時払だと月々160円が最安
補償内容と保険料を見てみよう。
保険金額 | 本人タイプ | 家族タイプ | |
---|---|---|---|
自分のケガ | 死亡・後遺障害 | 400万円 | |
ヘルメット着用事故 | 100万円 | ||
入院保険金日額 (入院1日につき) | 2,000円 | ||
個人賠償責任補償 (自己負担額なし) | 2億円 | ||
示談代行サービス (賠償事故解決特約) | ○ | ||
保険料 | 月払:170円 一時払:1,920円 | 月払:240円 一時払:2,700円 |
保険料は合格の安さだ。本人タイプならTSマーク付帯保険の赤色(いいほう)と同等に安い。ケガの補償範囲が、自動的にセットされる「自転車搭乗中等のみ補償特約」のおかげで狭くなっているためだ。
自分が死亡したときの補償額は、葬儀費用に充てると考えるならば十分な額だろう。
結論:まあ悪くはないんじゃないか?
【結論】自転車保険は「個人賠償責任保険がない人」には必要でも書いているように、個人賠償責任補償を持っていない人なら検討してもいいだろう。もっとも、最近は個人賠償責任補償だけで入れる保険も増えているようなので、セットになっている交通事故傷害保険が本当に必要か考えてほしい。
「いや、私は逆にケガの補償を手厚くしてほしいんだ」という人は、この保険のアップグレード版に位置する「自転車向け保険Bycle」や「自転車向け保険BycleBest」を検討するといいだろう。同商品を含め、auユーザーなら「auかんたん決済」が利用できる。もちろん、他社の保険でもいい。