差額ベッド代は自ら希望しないかぎり払わなくて良し。もう一度言う、支払不要!

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うさたんだ。

先日、Amazonプライム・ビデオで『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』のシーズン4を観ていたときのことだ。
がんで緊急入院した城之内博美(内田有紀)が、大門未知子(米倉涼子)にこんな類のことを言った(セリフはうろ覚え)。

城之内「さすが差額ベッド室!でもここ高そうだな〜」
大門「ここしか空いてなかったんだから、我慢してね」

…なんだと?

ご存知の方もいるだろうが、差額ベッドは正式に『特別療養環境室』といって、快適に治療してもらうための特別な入院部屋のことを指す。

「差額」とあるように、利用すると別途料金がかかり、その価格はピンからキリ。全国平均だと一泊5,000円〜1万円くらいだが、豪華な入院室だとウン十万したりもする。
城之内博美が価格にビビったのはこのためだ。

差額ベッドの定義は、「病室のベッド数が4床以下であること」とか、「病室の面積が1人当たり6.4平方メートル以上であること」とか、いくつかあるのだが、そんなことはこの際どうでもいい。

重要なのは、

差額ベッド代の支払義務が生じるのは、自ら入室を希望した場合だけ、ということだ。

ベッドの空きがなかったとか、病気の種類や症状の都合で個室に移動させたとか、こういう病院側の都合では請求できないことになっているのだ。

これは厚生労働省が正式に通知している医療業界の常識だ。病院にとって厚労省はお上のような存在なので、逆らうことは絶対にできない。

…どうだろう?

冒頭で紹介した、大門と城之内の会話がいかに奇妙か、ご理解いただけただろうか。

したがって諸君も、なんらかの病気や怪我で入院することになった際、病院から

「差額ベッド室しか空いてないんですよ〜」
「一泊○○円別途料金がかかりますが、よろしいでしょうか?」
「無理なら別の病院に移っていただくことになりますが」

なんて言われても一切応じる必要はない。

病院側は厚労省の通知など当然理解している。そのうえで、わざと請求しているのだ。

まあ、彼らも経営が大変なんだろうが、こっちだって差額ベッドの特別料金を払うのは大変だ。

心も体も緊急事態で正常な判断ができない状態かもしれないが、毅然とした態度で断ろう。「差額ベッド代 厚生労働省」でググって出てきたページを病院側に見せるのも効果的だろう。

まとめ

(差額ベッド代?なにそれ?な3箇条)

  1. 患者の同意を得ていない場合
  2. 治療上の必要があった場合
  3. 感染など病棟管理の必要性があった場合

ちなみにドラマでは、大門が無理やり城之内を入院させるなど、病院側の了承すら得ていない緊急入院だったことから、事情が異なるかもしれない。

いつも無茶をやらかした挙句、病院側から多額の報酬をせしめている関係もあるかもしれないが、ドラマを観ていない人にはわからないと思うのでこの話はやめとくか。

なお、民医連など、差額ベッド代はどんな事情があろうと請求しないというスタンスの病院もあるぞ。

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