数字にダマされるな!手術給付金1,000種類と88種類の違い

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「手術は約1,000種類をカバー!」。医療保険の手術給付金を説明しているページで、こんなセールスコピーを見たことはないだろうか。

「約1,000種?!そりゃすごい!」と思うよね? うさたんもピュアな子うさぎだった頃はそう思った。しかしこれ、一昔前は88種だったんだぜ。

「ここ数年で約900種も増えたのか!保険会社の努力の賜物だね」……んなーんて思ったら大間違い。1,000種と88種とでは、カウントの仕方が違うだけで、実際には約900種も増えたわけではない。保険会社が1,000という数字を言いたいだけなのである。

1,000種類と88種類の数え方の違いとは

約1,000種類とは、公的保険制度で手術料が算定される手術数のことを指している。ざっくり言えば「保険が効く手術は1,000種類以上あって、大体は手術給付金を出しまっせ」ということだ。ただし、魚の目の切除とか、虫歯を抜くとか、傷の処置とかは例外で、手術給付金は出ないのが一般的なので注意してもらいたい。

一方の88種類は、数ある手術を保険会社が大まかに「分類」した結果の数のことをいっている。テーブルの上にうまい棒のサラミ味とチーズ味、ビックリマンチョコが置いてあるとき、お菓子は全部で3つだが、うまい棒はひとくくりにして2つと数えることもできる。たとえて言うならそんな感じだ。

だから、1,000種類と88種類を比較して優劣を付けるのは難しい。一応、88種類を1,000種類の数え方に直すと約600種類になるといわれており、数字上の優劣は付くのだが、1,000種類の中にはめったに受けない手術も多数含まれている。人気がなくてほとんど手が付けられないバイキングのメニューみたいなものだ。

目を向けるべきは手術給付金の出方のほう

以上から、いいなと思った医療保険の手術給付金が88種を採用していても、そんなに気にする必要はない。注意したいのは数ではなく、手術給付金の出方だ。次の給付例を見てもらいたい。

  • A社
    入院給付金日額:1万円、手術給付金:入院給付金日額の一律10倍
  • B社
    入院給付金日額:1万円、手術給付金:手術内容に応じて、入院給付金日額の5倍、10倍、20倍

あなたがお得だと感じる手術給付金の出方はA社だろうか、B社だろうか? うさたんはB社だ。理由は、A社よりも受け取れる手術給付金の最大値が高いから。命に関わるかもしれない重大手術を受けても、A社では10万円しか払ってくれないのは残念だ。

もちろんB社では、軽い手術等だと5万円しか受け取れないケースもある。だが、そもそも簡単なオペの手術料は知れており、家計が崩壊するレベルの額にはならない。いつも口酸っぱく言っているように、保険は自分では対処しきれない経済的リスクをカバーするために入るのである。

まとめ

  1. 手術保障が従来の88種ではなく約1,000種とする医療保険が出てきたのは、そちらのほうがわかりやすく、アピールにもなるから!
  2. 「古い保険から乗り換えてくれるかもしれない」という保険会社の魂胆が隠れている!
  3. 大切なのは手術数ではなく、給付金の出方だ!

以上。今回の記事が、あなたのお役に立ったなら嬉しい。

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